アメリカでコメディ
− 笑いはパワーだ その2 −

ロサンゼルスに「ブリッジU.S.A.」という日本語コミニティ誌がある。そこに「お笑いL.A.劇場」という漫画が連載されていていて、ロス在住の日本人の間で人気となっている。

お笑いL.A.劇場は、作者のやまだゆみこさんのアメリカにおける奮闘ぶりを、ユーモアたっぷりに描いたお笑い漫画だ。やまださんが日常生活の中で発見したこと、驚いたこと、むかついたことなどを、おもしろおかしく綴っていて、アメリカに住む日本人なら思わず共感してしまう内容に溢れている。そのお笑いL.A.劇場がこの夏、単行本として光文社から出版された。もともと私もこの漫画のファンだったが、「Life Is One Big Comedy Show in L.A.」という副題を見て嬉しくなり、地元の日系書店で早速購入してしまった。

異国での生活は、ストレスのたまることが多いし、些細なことでものすごく傷つくこともある。しかし、そんな経験さえジョークにして笑い飛ばしてしまおうというお笑いL.A.劇場の発想は、「笑いはパワーになる」という私の持論とぴったり合っている。読者は「こんな経験は自分だけじゃなかったんだ」と知ってホッとするし、やまださんは「漫画が自分のセラピーになる」と言っている。笑うことで双方が救われているのだ。

やまださんの本職はフリーの映像エディター。映像産業のメッカであるロサンゼルスにはチャンスも多いが、世界中の人がここを目指してやってくるため、生き馬の目を抜く厳しい業界でもある。そういった世界で、外国人が独立してやっていくには、人並み以上の努力が必要だろうと思う。でも、そんな頑張りや苦労も笑いにしてしまうことで、やまださんは強くたくましく生きている。それを知った読者もまた、笑いと元気の両方をもらっているのだ。

笑いを感情のコントロールとコミュニケーションのツールとして使うことが、とかくアメリカでは大切なのだとつくづく感じる。でも日本人も(アメリカほどとは言わなくても)、笑いでもっともっと精神を鍛える必要があると思う。お笑いL.A.劇場の中には、そのヒントがたくさん詰まっている。アメリカに興味がなくても読んで欲しい一冊だ。

2003.09.18


追記:やまださんがホームページを開設しました。お笑いL.A.劇場の番外編となっているこのサイトでも、彼女のユーモアを知ることができます(2004年5月13日)。


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